こどもの性被害とその対策@ウイングス京都11月22日研修会まとめ
2025年11月26日 13:30
目次
- イベント名「パープルリボン月間トークイベント 今、考える、子どもの性被害とその対策~日本版DBSの先にある未来~」
- 1. 子どもの性被害は“気づきにくい”という現実
- 2. デジタル社会で広がる“写真の危険性”
- 3. 子ども自身が“加害者になる”リスク
- 4. 安心して預けられる環境づくりと日本版DBS
- 5. 家庭と地域でできる小さな備え
- 6. この研修を通じて感じたこと

イベント名「パープルリボン月間トークイベント 今、考える、子どもの性被害とその対策~日本版DBSの先にある未来~」
子どもが性被害にあうケースが多発しています。デジタル性暴力など多様化する被害の実態とその対策を学びます。また、子どもと接する事業者に性犯罪歴の確認を求める「日本版DBS」導入に向けて提言活動をした経緯を学び、社会で子どもを守るために一人ひとりができることを考えます。2025年11月22日 土曜日 13:30~15:00
■講師
赤坂緑様(認定NPO法人フローレンス代表理事)
永守すみれ様(ひいらぎネット代表)
■コーディネーター
中村葉子様(弁護士)
1. 子どもの性被害は“気づきにくい”という現実
子どもが受けた出来事を「これは性被害だった」と理解するには時間がかかることがあるそうです。研修では、気づくまでに数年を要したケースも紹介されていました。例えば、大人からからだを不必要に触られていたなど、他人に話してその異常に気づくと言った具合です。保育の現場でも、子どもが言葉にできない不安を抱えている場合もあります。特別な場所でだけ起きるのではなく、普段の生活のなかでも起こりうるという認識を大人が持つことが大切だと感じました。
2. デジタル社会で広がる“写真の危険性”
SNS の普及により、子どもの写真が意図しない形で第三者に渡るケースが増えています。研修では、学校内で撮影された画像が安価で売買される例や、AIで加工された「作られた画像」が拡散される現実が紹介されていました。誰かの顔写真にヌードモデルの写真を重ねるなど、昔からあったのかもしれませんが、より巧妙で悪質になっていると思います。特に安価、500円程度でやりとりされることが、問題意識の低下を助長していると感じました。保育園でも行事写真の管理は慎重に行っていますが、家庭や地域全体でリスクを理解し、写真の扱いに配慮する姿勢がより重要になっています。
3. 子ども自身が“加害者になる”リスク
デジタルの世界では、軽い気持ちで撮影・送信した行為が犯罪にあたることがあります。研修では、中学生や高校生が検挙される事例が増えているという話もありました。
例えば、大人が学校に侵入するのは困難ですが、SNSなどで学生に小遣い稼ぎのような感覚で依頼するようです。本人に悪意がなくても、画像のやり取りが誰かを深く傷つける結果につながることがあります。大人が背景やリスクを理解したうえでこどもと対話していく必要があります。身近なところから理解を広げることが、未然防止につながると考えます。
4. 安心して預けられる環境づくりと日本版DBS
赤坂さんからは性加害歴のある人が子どもに関わる仕事につくことを防ぐ「日本版DBS」についての説明がありました。簡単に説明すると、子どもに対する犯罪歴がある人を別の施設で知らずに雇用しないようにする仕組みです。
学校や保育園は導入が義務化され、塾や学童などは任意で認定を受ける仕組みになっています。人権や過去何年までかなどまだ課題は残りますが、子どもを守るための重要な一歩であると感じます。保育園を運営する立場としても、採用時に十分な情報がわからないため、この制度が広がることは、保護者にも現場にも安心材料になります。
5. 家庭と地域でできる小さな備え
性被害の対策は「特別なことをする」のではなく、日常の延長でできることが多いと感じました。家庭では、子どもがスマホを使う時のルールづくりや、何かあった時に相談できる関係づくりが重要です。
地域の関係性強化や被害発生のメカニズムを知ることで、見守りの質が自然と高まります。完璧に防ぐことは難しくても、知ることで減らせる危険が確かにあります。
6. この研修を通じて感じたこと
こどもの性暴力防止法や指導ポルノ禁止法など法律の整備も進んでいますが、研修を通して強く感じたのは、大人が正しい情報を知ることの重要性でした。性被害は「特別な場所で起きること」ではなく、身近な環境でも起こりうると実感しました。
保育園の運営を続ける中で、当たり前ですが子どをリスクから守り、子どもたちにもリスクを伝えていくことが大切だと感じています。大人が無関心にならず、現実を知り、話し合える空気をつくることが子どもを守る力になります。目を背けたくなる事件もありますが、子どもの権利を守っていくために、今一度運営体制など見直していきます。
